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以前使用していたグループウェアでは不可能だった営業活動と休暇の管理を実現


 通貨処理機をはじめ、たばこ自動販売機、コインロッカー、レジ釣銭機、カード関連機器などを製造販売するグローリーは、 2001年に中国に進出した。主に金融機関のキャッシュセンター向けに貨幣処理機を販売。中国メーカー製の約3倍と価格に 大きな開きがあるが、高い信頼性と耐久性が評価され、中国国内で60~70%ものシェアを獲得している。 


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 同社は全国50の代理店を通じて製品を販売している。地域や製品を担当する約15名の営業スタッフは、代理店やエンドユーザーを訪ねるために遠方への出張が少なくないが、彼ら、彼女らの動きが見えないことが課題だった。同社では以前、他社のグループウェアを利用していた。しかし、永井祥宏・董事総経理は、営業活動の管理という点では不十分だと感じていた。

「そのグループウェアではワークフローやスケジュー管理、施設予約まではできても、営業活動に生かせていないという課題がありました。スケジュールに行き先が表示されていても、実際に誰と会って、どんな話をしたかといったデータは残りません。営業活動の情報を集約できる仕組みを入れることが必要だと思っていました」

 そう考えていた矢先に永井氏が出会ったのが、eセールスマネージャー(eセールス)だった。

 同社の課題はこれだけではなかった。同社では、製品の購入を検討しているユーザーのために貸し出すサンプル機がある。その貸し出しは従来、エクセルで管理していた。ところが入力せずに持ち出すこともあるため、サンプル機の所在がわからないことが度々あった。永井氏がそれを解決できないか相談したところ、eセールスの既存の機能を活用できることがわかった。営業マンとサンプル機、いずれもシステム上で管理できる目処がついたことで、2017年前半に導入を決めたのだった。

 eセールスに開設したアカウント数は約20。グループウェアとは操作が異なるが、研修会を開くことで、スムーズな導入ができた。頻度の多い出張は、システム上で申請と承認ができるようになった。訪問件数はもちろん、いつどこで誰と会ったかを逐一報告。さらには電話の回数や誰とどんな話をしたかまで記録として残すようにした。その統計結果は、個人の評価にも影響する。こうして、eセールスの導入によって営業活動を“見える化”できるようになったのだった。

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 永井氏が悩んでいたサンプル機の管理も既存の機能をカスタマイズすることで、システム上でできるようになった。eセールス上で申請をし、貸出書をPDF化して閲覧できるようにすることで、現在利用している担当者が誰で、どの代理店にどれくらいの期間貸し出しているかをひと目で確認できるようになり、長年の課題が解決した。

 人以外の管理はこれだけではない。会議が多い同社では、施設予約の機能も必須だったので、導入時から組み込まれている。会議の開催が決まったら、システム上で会議室の空き状況を確認。空いている時間帯を押さえたら、会議に参加するメンバーを登録。すると、参加者全員に対して、時間と場所を記載したメールが自動で送信され、参加者各々のスケジュールにもその会議が追加される。この機能により、会議をセッティングする際の効率が大幅に向上した。

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 このように、同社はシステムで管理したいことが明確であったため、それを実現すべく、徐々に機能を追加していった。

「まずはやりたいことに優先順位をつけ、目標の日付を決めたら、お互いにやらなければならないことを決めました。なるべく難しい開発をせずに、既存の機能を柔軟に活用する方向で検討しました。ベンダー側とユーザー側は同じ目線に立ち、対等であ るべきであり、それがないと新しいシステムの導入は失敗します」(植田康広システム開発統括部・統括部長)

 エンジニア出身である植田氏はそのことをわかっていたので、初めは無理をせず、それまで使用していたグループウェアとの併用でeセールスの運用をはじめた。グループウェアにあったほとんどの機能はeセールスにも備わっていたが、一部、対応できない機能があったからだ。段階を経てその機能を追加することが でき、eセールスに一本化するようになったのだった。

 さらには、以前使用していたグループウェアでは不可能だった機能までeセールスに追加することができた。それは「休暇の管理」だ。従来同社では、人事部の担当者がグループウェアからデータを抽出し、エクセルでその管理をしていた。各自は必ずしも残業や代休の取得、有給の消化状況などを把握していないため、必要の際はいちいち口頭で人事部に聞いていた。中には勘違いしている者もいて、たとえば1日しか有給が残っていないのに3日間を申請。すると、以前は確認することなく受理されていた。それが試行錯誤を経てeセールスで管理できるようになったことで、有給の消化などの状況をすぐに確認できるようになった。申請と承認のフローもシステム上で完結するようになり、「間接部門の工数を大幅に削減することができた」(植田氏)という。eセールスの導入によって、さまざまな面で効率化が進んだが、同社の運用は次のステップに進もうとしている。

「営業部門の動きが見えるようになったので、そのデータを元に、営業活動そのものの質や効率をいかに高めていくかを今年の課題にしています。最終的には、なぜその案件が取れたかという行動管理にまで結びつけたいと思っています」(永井氏)

 グローリー上海は、eセールスを武器にさらなるシェア拡大を目指し、盤石の体制を築く。


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